文化人になりたい

その日に見た創作物について、感想を述べる。それだけの場所。

宇宙よりも遠い場所STAGE2 感想

遅くなりましたが、なんとか書きます。

一日一記事、一作品という自分への枷、なかなかに厳しいものではありますが、こういう日課をなくすと自分はダメ人間になってしまいそうですし、そもそもまだ一週間も経ってないのに投げ出すのはあまりにカッコワルイ。

なので頑張ります。

 

今日は「宇宙よりも遠い場所」です。

1話の感想を書いていませんが、あくまで「その日見たものの中で気になったもの」を書いていくので、2話から書きます。

なので1話の内容も少し含みます。

 

監督は「ノーゲーム・ノーライフ」「ハナヤマタ」などで知られるいしづかあつこ女史×マッドハウス

脚本は「ラブライブ!」でおなじみ花田十輝さんです。

色々と賛否もあるようですが、一人に焦点を絞った時の疾走感はかなり巧みな方だと思っています。

良くも悪くも目の前のことに全力投球する人。

 

いしづかあつこさんは光を有効に取り入れた演出と鮮やかな色使いが特徴的です。

ノーゲーム・ノーライフ」ではゲームが全てを支配するおもちゃ箱のような、児童的な狂気のある世界をピンクや紫を多用することで見事に視覚的に表現しました。

また、「プリンス・オブ・ストライド」では華麗なアクションを、かっこいいポーズを上手く魅せながら鮮やかに演出しています。

今回の追いかけっこでもそのノウハウが活かされてましたね。

 

宇宙よりも遠い場所」はそういったフィクション性の強い作品とは打って変わって、リアル志向の作品。

いしづか作品だと「ハナヤマタ」あたりが近いでしょうか。

日常シーンのさりげない可愛さをサブリミナル的に取り入れていくOPには似たようなものを感じます。

こういう切り取りもセンスがあっていいですよね。

 

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特に必然性のない縄跳びシーン。

 

リアル志向の作品ゆえに画面の色使いは抑えめ。

この作品は放課後に活動するという手前もあり、夕方や夜が舞台になることが多いです。そのため、絵は全体に暗め。

しかし、単なる時間の問題以上に、暗めの背景が多用されているように感じます。

 

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日中であるはずの学校のシーンですらこの暗さ。

 

これは、主人公キマリたちにとって日常が「暗い」「代わり映えのない」「退屈なもの」ということの現れでしょう。

一転してOPの南極や、第1話の広島は非常に青空もまぶしく明るいです。

ここがまさしく彼女たちのとっての「青春」であり「希望」なのでしょうね。

 

そんな光と闇の演出が利いた本作ですが、シナリオは極めて素直です。

今の現実に満足できず夢を見たいと想う主人公マリ。

母親への執念からただ猪突猛進に南極を目指すキーパーソンしらせ。

「普通の学生」という肩書きに馴染めずバイトと受験勉強に勤しむ日向。

 

価値観も目的意識もバラバラの3人が高校生の身分でありながら南極を目指すストーリーです。

(モチベーション的にはマリと日向は近いですね)

 

ここまでのシナリオで面白いのは3人の徹底した「すれ違い」です。

マリにとって、南極とは青春をするための手段に過ぎません。基本的にはしらせにおんぶに抱っこで青春をしてしまおうという魂胆です。

しらせにとっては南極そのものが何よりの目的です。本人はこれが青春などとは微塵も思っていないでしょう。

日向についてはまだ十分には語られていませんが、遊び半分という感覚が強そうですね。

 

その違いが最も顕著に現れたのが追いかけっこのシーンでしょう。

しらせにとっては気が気でない追いかけっこですが、マリや日向は心の底から楽しんでしまっています。

このすれ違いが何をもたらすのか、どういうゴールに辿り着くのか、今はただ見守るしかありません。

個人的には違いを受け入れこそできないけれど、認めあっていてほしいと思っています。

 

次回、4人目の少女である結月が加わるようです。

今のところエンジョイ勢が多数派のようなきがするので(笑)結月がどういうスタンスで南極と向き合っていくのか、楽しみにしたいと思います。