文化人になりたい

その日に見た創作物について、感想を述べる。それだけの場所。

ポプテピピック第2話 邪道なようで実はど真ん中を突っ走っている

ポプテピピック第2話を見ました。

今回も見事に好き放題やってくれましたね。

 

第2話を視聴する際の、最大の焦点は「第1話のアレは一度きりなのか? そうでないのか?」という点でしょう。

アレとは大きく分けて

・星色ガールドロップという茶番

・再放送による映像の使い回し

・毎度変わる声優(多くは野太い)

・忘れたころにやってくるボブネミミッミ

です。

最初のやつを除いて全部踏襲されていましたね。

 

天丼とは笑いの基本です。

「来るか……来るのか……?」という期待感と緊張感を極限まで高め、「やはり来たーー!」と一気に落とす。

こういった笑いの形式は特に近年お笑いの世界でもよく見られます。

キングオブコント2017で優勝したかまいたちの1本目のネタ「告白の練習」なんかはまさにその系統です。

私の大好きなネタにザ・ツネハッチャン(旧2700)の「キリンスマッシュ」というネタがありますが、あれもこのタイプの笑いを極限まで突き詰めていったものです。

 

ポプテピピックは1話から2話までの1週間という長い期間をフリに使えます。

SNSでのバズり方も含め、緊張感は極限まで高まったと言っていいでしょう。

 

そして始まったOP。

今回は星色ガールドロップではなくちゃんとしたポプテピピックのOPです。

「顔さえあればだいたいOK」というユルい作画基準をフルに利用したカオス感溢れる良質なOPだと思います。

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突然のいらすとや

 

 

しかし、あくまで良質です。クソではありません。

ここで視聴者の感情は「もしかして、今回からは普通にナンセンスギャグアニメを始めるのか……?」という不安感に駆られます。

つい「裏の裏」まで想像してしまうのです。

この不安感と緊張は高まれば高まるほど、来た時の笑いは大きくなります。

いわゆる、「緊張と緩和理論」というやつですね。

 

そして本編。

未完成作画のバトルものが突然始まります。

このような未完成コンテによるアフレコがギャグとして成立するのは、「SHIROBAKO」などの業界ものアニメが十分に認知されたがゆえですね。

勇者の声は檜山修之さん。とても特徴のある熱い声をされた方ですので、そこそこのオタクなら一瞬でわかります。

つまり、「所詮モブに豪華な声優を使っている」ということがわかります。

そうなると、「ポプ子とピピ美の声優は誰なのか?」ということに自然と意識が向かいます。

 

そんなこんなで、召喚獣としてポプ子とピピ美が召喚されるわけですが、ここで2人が口を開くまでたっぷりと間があります。焦らしますねえ。

そうして、口を開いてようやく判明した声優が悠木碧さんと竹達彩奈さん。Petit Miledyというユニットでも有名なお2人ですね。

 

このキャスティングもまたいやらしいです。

この2人はポプ子とピピ美のキャストとしては比較的「順当」であるように思われるからです。

第1話では大塚芳忠さんや江原正士さんなど、太い声の声優がキャステイングされていました。それに比べれば、プチミレのおふたりはちょっとしゃがれた声も含め、最も適役でしょう。

なので、ここでまた疑念が生まれます。

「第2話以降は声優は固定。プチミレの2人をメインキャストとしてギャグアニメをやっていくのではないか」と。

この焦らし芸こそが、天丼の醍醐味ですね。

 

さて、本編は相も変わらず挑戦的、もといやりたい放題の内容です。

 

声優の実写を使ったミニコントなどは、また強く声優について意識させる丁寧なネタふりでもありますね。

ゲームパロや謎のフェルト人形を挟んで、あの狂気的な作画によるミニコーナー「ボブネミミッミ」が続投であることが発覚します。

 

その後はまた遊びが続きます

エンディングでもなく挿入される「ストップアニメーション」や、小ネタ満載の「スクショでおみくじ」などはスタッフの遊び心が存分に発揮されていて見ていて素晴らしいですね。

あと、地味に2回目のボブネミミッミのかくれんぼのギミックが好きです。

予算の潤沢さも感じさせます。

(何曲レコーディングしてるのよ)

 

そしてオチの無い「大人になる」のネタから、急遽エンディングが始まります。

長かった天丼がようやく回収です。

本編で畳み掛けた上で「忘れたころにやってくる」のがにくいですね。

このエンディングの挿入によってようやく

・再放送による作画使い回し

・毎度変わる声優

という盛大な天丼を成立させたのです。

 

そして始まった再放送。

ポプ子とピピ美の声優はなんと古川登志夫さんと千葉繁さんです。

千葉繁さんはビーストウォーズでも発揮したユーモアあふれるアドリブが有名な方ですね。

散々視聴者の期待を煽った挙句に満を持して登場させるキャストとして、彼以上の適任はいないでしょう。

 

その後、勇者と魔法使いの声優実写コントこそ変更されたものの基本的には全く同じ流れが踏襲されます。

しかし、「緊張と緩和」とはよくいったもので、一度緊張感が緩和してしまうと、とても心が広くなるものです。

全く同じ内容なのに、普通に楽しく内容が入ってきます。

もちろん、古川・千葉両氏の熱演によるところも大きいですね。

同じ内容にちょっと違うスパイスが入っています。

 

一週間という盛大なネタ振りを経て、天丼をかましたポプテピピック

第3話に期待することはもちろん「第1話、第2話のアレは二度きりなのか? そうでないのか?」です。

「万が一の裏の裏」を想像し始めると勝手に緊張が高まっていきます。

一度ハマると何度でも笑えてしまうところが、天丼のすごいところですね。

しばらく、製作者たちの術中にハマろうと思います。