文化人になりたい

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りゅうおうのおしごと!第2話感想 誰にカッコをつけるかという話

本日の感想はりゅうおうのおしごと!第2話。

第1話から安定したクオリティで面白かったのですが、やっぱり話が動き始める第2話からだと感想書きやすいですね笑

 

このアニメはGA文庫で刊行されている同名ライトノベルをアニメ化したもの。

原作者は「のうりん!」でも有名な白鳥士郎さんです。

キャラクターデザインに見覚えがあると思ったら監督もキャラデザも「ネトゲ嫁」のスタッフのようです。

女の子の可愛さに全振りしたような演出にも納得です。

 

この方はライトノベル的な文法と本格的な業界ものを融合させるのがとてもうまいです。

どちらを疎かにするでもなく、きちんとライトノベル的なキャラクター関係を、現実の世界の中に埋め込んでいます。

 

本作は9歳の幼女雛鶴あいが現役若手竜王九頭竜八一のもとに弟子入りし押しかけ女房となるラブコメディーです。

雛鶴あいは主人公の八一に心酔しており、八一の対局する姿に惚れ込んで自宅まで押しかけてきました。

そして家事などの世話をしたり、八一の周りにいる女子たち(というか主に姉弟子の銀子)に火花をちらしながら、絆を育み成長していきます。

 

この手の設定はライトノベルでは非常にベタながら、全て将棋の世界の言葉に落とし込めているのが巧みです。

「押しかけ嫁」を「弟子」

「幼なじみ」を「姉弟子」

とするだけで、一気に設定に奥行きが出てきます。

 

外見こそラノベらしく個性の強いキャラクターでまとまっていますが、内容はかなり真剣。

第2話の最大の見所は八一のスランプでしょう。

若くして竜王の座についた八一は大きなプレッシャーに苛まれます。

それは「竜王らしい将棋を指さないといけない」という不特定多数に対するプレッシャーです。

それ故に負けそうな時はスマートに負けることにこだわるようになり、勝ちへの執着を失っていたのがスランプの原因でした。

このようにカッコつけた結果本来の情熱を見失うというのは、現実でもよくあることです。

私もカッコつけようとすると一切ブログが書けなくなってしまいます。

 

そんな八一の現状を変えたのが押しかけ嫁のあいです。

彼女は竜王戦でのたうち回ってまで勝利をもぎ取ろうとする執念に惚れ込んで押しかけて弟子になりました。

彼女は竜王戦当時の最も勢いのあった八一の精神をそのまま引き継いでいます。

師匠のはからいで対局を感染させてもらったあいは、あくまで勝ち筋を探し続けます。

既にカッコよい負け方を考えあきらめムードにあった八一とは対照的です。

 

その姿を見た八一は心を動かされます。

それは自身の最大のファンであるあいが、自分に入れ込んだ理由を思い出したからです。

大勢の顔の見えないファンではなく、目の前の最大のファンの想いに応えることを選びます。

そして、貪欲に食らいつく将棋で見事歩夢に勝利を収めます。

 

カッコつけるというのは不思議なもので、万人にカッコつけようとするとどんどん保守的になってしまうものです。

これはカッコつけるというより、衆人の目に怯えている状態ともいいます。

でも、特定個人に対してカッコつけるのは、何かに対して突き抜けるというものだったりします。

八一の勝利は綺麗事を言えば、自らの原点にたどり着いたということなのでしょうが、やはり基本はカッコつけなんだと思います。

でも、そんなカッコつけこそが、人を動かす原動力なんだろうなと言う気がしました。

大切なのは、「誰のためにカッコつけるか」というイメージなのでしょう

 

もしこのブログの何かの記事に共感した人がいたのだとしたら、その人のことを想像して、カッコつけていこうかな、なんて考えてます。

いつものように取り留めのない感想文になってしまいましたが、おわり。